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豊田自動織機 東知多工場バードピア

豊田自動織機 東知多工場バードピアは工場敷地内の南東部の角にあり、東は衣浦湾、南は稗田川に隣接しています。面積は33,000㎡で、工場敷地の約1割にあたります。このバードピアでは「自然と共生する工場」実現のため、「鳥類の安定した生息環境の確保」と「ヒトと鳥類のゾーニング」を整備方針としています。

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この方針のもと、鳥類の生息域拡大のためだけでなく、従業員や家族が生物多様性について学ぶ環境教育の場として活用できるように整備を進めてきました。バードピアを「草地」「樹林」「湿地」「砂れき」の4つにゾーンを分けて多様な環境を整備するとともに、観察小屋や遊歩道を設けることで、鳥類の生息域を脅すことなくヒトが生き物を身近に感じられるよう工夫しています。また、毎週日曜日には従業員とその家族に向けバードピアを開放し、自然や生き物と触れる機会を提供しています。
 基本的な考え方として、生き物の生息に関しては自然の遷移にまかせているため、人工的に移入したものは池の魚以外はほとんどありません。そのため一部の外来種が増えている場所もありますが、専門家のご指導のもと除草作業も従業員自ら実施しています。植物の特徴や生育のタイミングに合わせて除草することで、除草剤の使用は最小限に抑えつつ外来種を減らし、チガヤなどの在来種が増えるようにしています。また、すべて刈り取ってしまうのではなく、あえて草丈の長い所や短い所を設けることで、生き物が逃げ込む場所を残すなどの工夫をしています。
 東知多工場バードピアでは春夏秋冬の季節ごとに鳥類モニタリングを実施しており、これまでにオオタカやチュウヒ、コアジサシなどの希少種を含めた計53種類の鳥類の飛来を確認しています。
 2022年11月には、基本的な整備が一通り終わったため社外にお披露目させていただきましたが、今後もさらなる充実に向け、従業員やその家族、地域の方々と少しずつ作り上げていく計画です。バードピア内の観察小屋は、従業員のDIYで組み立て、塗装も家族のみなさんと一緒に行いました。また、鋳造工場である東知多工場の職人技術を活かし、砂で作った型に溶かしたアルミを流し込んで表札を従業員が作成しました。

 
今後に向けて従業員やその家族、地域のみなさま一人ひとりが自分事として身近に感じてもらえるよう、また、一緒に活動する仲間を増やすためInstagramなどのSNSを使って活動を発信しています。それにより人が繋がり、活動が繋がり、そして自然が繋がると考えています。
長年の事業活動が生物多様性に与えてきた影響を踏まえ、当社としてできることからコツコツと保全活動に取り組んでいく計画です。

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