奄美大島における鳥類保護のための活動

(写真1)アマミヤマシギ
(写真2)オーストンオオアカゲラ

奄美大島の鳥類

 奄美大島は鹿児島県南部に位置する奄美群島の一つで、奄美群島には世界でここにしかいない固有種や固有亜種が多く生息する貴重な島々です。哺乳類では国指定特別天然記念物で国内希少野生動植物種(以下、国内希少種)のアマミノクロウサギ(写真3)や、国指定天然記念物のアマミトゲネズミ、絶滅危惧ⅠB類のオリイキクガシラコウモリ(写真4)、両生類では県指定特別天然記念物で国内希少種のアマミイシカワガエル(写真5)、鳥類では国指定天然記念物で国内希少種のオオトラツグミやオーストンオオアカゲラ、同天然記念物のルリカケス(写真6)、国内希少種のアマミヤマシギ、日本鳥類目録第8版では沖縄島などに生息するホントウアカヒゲと区別され種に昇格する予定のアカヒゲ(写真7)など、希少な生物が多く生息しています。​

(写真3)アマミノクロウサギ
(写真4)オリイキクガシラコウモリ
​(写真5)アマミイシカワガエル
​(写真6)ルリカケス
(写真7)アカヒゲ

 ​このように多くの希少生物が生息している奄美大島では、保全のための様々な取組がこれまで行われてきました。鳥類については、これらの取組によって危機的状況を回避して回復傾向にあり、個体数が安定して国内希少種であったルリカケスが指定を解除されるなど明るい兆しが見えてきています。しかし、問題が全て解決されたわけではありません。奄美大島の固有亜種のオーストンオオアカゲラは十分な調査が行われておらず、生息数等実態が把握できていません。アマミヤマシギも、マングース防除事業の成果により個体数は回復していますが、近年ではノネコによる捕食も確認され、顕著な増加傾向を見せていません。両種の生息実態をしっかりと把握しておかなければ、奄美大島で問題が起こった際に対応が遅れ、貴重な野鳥たちが一気に絶滅の危機にさらされることになります。実態把握は緊急を要します。

奄美大島での活動

 日本鳥類保護連盟では、奄美大島の鳥類を保全していくために、サントリー世界愛鳥基金の助成を受けて、NPO法人奄美野鳥の会と共同で調査をしていくことにしました。まずは問題が残るオーストンオオアカゲラ、アマミヤマシギにスポットを当てて保護・調査活動を実施します。オーストンオオアカゲラは、GPSロガーによる行動圏の把握や個体数推定など、基礎的な情報の収集から始めます。加えて、将来的に森林環境が悪化したときに備え、巣箱の検討を行います。アマミヤマシギは元々奄美群島のみに生息すると思われていましたが、実際は沖縄本島などで越冬する個体も確認されており、短い距離の渡りをすると考えられています。しかし、その実態はまったく分かっていません。これまで奄美大島で何百羽もの個体に足輪が装着されていますが、沖縄本島では見つかっていないのです。そのため、アマミヤマシギはどのような渡り生態を持っているのかを把握することから始めることになりました。

ご寄附のお願い

 2021年度、これらの活動はサントリー世界愛鳥基金からの助成金によって行われますが、奄美大島での活動に限らず、鳥類の保全に携わる調査員の人件費は皆さんからの寄付によって支えられています。また、皆さんからのご寄附があれば、アマミヤマシギやオーストンオオアカゲラのより多くの個体にGPSタグを装着し、保全のための生態解明により近づくことができます。皆様からの温かいご支援を宜しくお願い致します。

​日本鳥類保護連盟へのご寄付・募金の支援

奄美の風景
オオタニワタリ
オオトラツグミが巣を架けることがある
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公益財団法人 日本鳥類保護連盟

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