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【学校名】

ノートルダム清心学園 清心中学校・清心女子高等学校

【活動タイトル】

森のエビフライ専門店閉店の危機の訪れ!?
岡山県の絶滅危惧種ニホンリスが生き続ける環境を作るために

【活動開始年】2022年


【活動に関わっている学年および生徒の数】23人

【活動内容】

 ニホンリスSciurus lis (ネズミ目リス科)は日本固有種であり、中国地方以西のニホンリスは2002年に絶滅のおそれのある地域個体群(LP)と記載され、最新版の環境省レッドリスト2020でも同じカテゴリーである。岡山県では絶滅危惧Ⅰ類に指定され、県南東部、北西部、および北東部では目撃例や食痕が認められ、生息が確認されたが、高梁市より県南西部では生息が稀である。

 

 私たちは2022年の春、高梁市で行われたニホンリスの生息確認を行うフィールド調査に参加し、様々な要因によって絶滅の危機に瀕していることがわかった。私たちはどのような対策をすれば個体数の減少を足止めし、個体数の増加に繋げていけるかを検討するためには、基礎的な生態情報が必要であると考え、研究することにした。自然科学部の中学・高校生が調査に参加し、高校2年生の3名が課題研究のテーマとして研究に取り組んでいる。


【活動PRスライド】


【活動による成果・効果または活動によって今後期待できること】

 2022年4月から2023年9月まで、計9回の調査を実施した。岡山県自然保護推進員の方々、地元の中学生、生徒の保護者、高梁野鳥の会の方など、本校生徒だけでなく地域の方と一緒に調査を行った。二ホンリスが食べたアカマツの球果の食痕(別名:エビフライ)を探し、調査日ごとにすべて回収し、軸長を計測した。先行研究とは異なり、小さめの球果を選んでいることがわかった。また、食痕数は先行研究と比較すると非常に多かったことから、複数個体が生息している可能性がある。私たちの研究によって、今まで生息が稀とされてきた地域で複数個体の生息が示唆される結果が得られ、リスが好む球果のサイズやセンサーカメラから行動時間などが明らかになった。


【アピールポイント(活動において特に工夫したこと、注意・注目したことなど)】

 まず、私たちだけでは、小さなリスの食婚を探すのは難しく、どういう場所をリスが好むのか、専門家の方々に調査の指導をお願いして、より正確なデータを取れるようにした。また、研究の手法などは、リス研究の第一人者である森林総合研究所の林典子先生にオンラインで助言を仰ぎ、先行研究を参考にしながら研究を進めてきた。また、休日に調査を行うときには、部活動の生徒や地元の方など、広く呼び掛けてより多くの人に興味関心を持ってもらえるように心掛けた。まだ調査中に1度も本物の姿を見たことがないが、エビフライを見つけると嬉しくなる。より新しい発見ができるようにこれからも研究を頑張っていきたい。

​学校ホームページ:

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