学校名:福井県立藤島高等学校

【活動タイトル】
二ホンイタチ・シベリアイタチの判別方法の改善 及び 雑種の発見

​対象生物:
哺乳類

【活動開始年】

2020年

【活動に関わっている学年および生徒の数(年間)】

生物部
1年2人 2年2人
(3)活動の分かる写真IMG_0449.JPG

【活動概要】
「二ホンイタチとシベリアイタチの判別方法の改善 及び 雑種の発見!」
現在、福井県では外来種であるシベリアイタチの増殖に伴う固有種二ホンイタチの減少が危惧されている。昨年度より、本校生物部では福井市自然史博物館、鯖江市と協力して主に路上で発見された死体(ロードキル個体)を回収し、計測、種判別、分布調査を行っている。
イタチの種判別においては、一般的に頭胴長に対する尾の長さの割合(尾率)が用いられるが、大きさが類似しており、見間違うことも多い。本校生物部では、死亡個体のDNAを採取、解析することでシベリアイタチと二ホンイタチをより正確に同定できるのではないかと考え、イタチ肉片からのDNA抽出およびPCR検査を用いた種判定を行っている。また、発見場所を地図上に落としていくことで両イタチの分布状況を把握し、二ホンイタチの保護活動の参考としたいと考えている。

【活動による成果・効果または活動によって今後期待できること】

二ホンイタチを保護するためには、捕獲された個体を正確に判別する必要がある。昨年度の研究では18個体を尾率とDNAの2つの方法で判別したところ、5個体は異なる結果か非常に曖昧なものであった。そこで今年度は、外見での判別をより正確に行える方法を追求した。①尾率に加え、②鼻の上の白斑の有無と③頬と全身の色差の3観点のポイント制を用いて再検討を行ったところ、20個体中19個体がDNAによる判別と一致した。さらに、一致しなかった個体のDNAを詳細に解析したところ、母親が二ホンイタチ、父親がシベリアイタチの雑種であることが明らかとなった。
これまで交雑しないと考えられていた両イタチの雑種が発見された報告はなく、固有種である二ホンイタチを守るためには、早急な対策が必要と考えられる。私たちは、二ホンイタチのオスも保護対象にすべきではないかと提言したい。
また、今後この判別方法を市の獣害対策課と共有し、判別アプリを作成するなど捕獲された個体を簡便に判別し、駆除対策の参考資料として活用できるようにしたいと考えている。

【アピールポイント(活動において特に工夫したこと、注意・注目したことなど)】

今回、初めて雑種が発見されたことは、驚くべきことであり、衝撃である。まだ1個体ではあるが、更に研究を進めて、どれくらい拡大しているのか、把握を急ぐべきである。
環境省の専門家の先生方にこの結果を伝え、二ホンイタチとシベリアイタチの判別方法にこの3観点を使用してもらえないか、二ホンイタチのオスは保護対象に変更する必要があるのではないかと是非、訴えたい。

【今後の課題、これからやってみたいことなど】

①雑種についての解析を進める:福井市自然史博物館だけでなく、骨部のメンバーの方々にもイタチ個体を発見した際には回収・写真撮影・発見日時や発見場所の報告をお願いしている。それに加えて、市の獣害対策課と連携し、捕獲個体も毛などを用いて解析し、雑種がどの地域まで広がっているのかを明らかにしたい。
②判別アプリの作成と広報活動:今回の3観点を用いたイタチの判別方法は、一つ一つの観点は曖昧であっても、総合的に正確な判断ができる方法であると考える。判別アプリ等を作成し、捕獲した際には誰でもイタチの種判別ができ、保護や駆除かを判断できるようにしたい。また、イタチの問題について知ってもらうことが大切であるので、広報活動も行っていきたい。
③他県と連携:シベリアイタチがどこまで広がっているかの判断には他県の状況も調べる必要がある。全国の生物部と連携し、広がりを把握していきたい。

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