【活動内容】
全国でもニホンウナギの稚魚を捕獲して、飼育中の生態実験ができるのは、私たち(伝習館で2015年から2023年、山門高校で2023年から現在)だけだ。私たちはシラスウナギの特別採捕を行い、自分たちで育てたクロコ(7~8cmほどに育ったウナギ稚魚)にマイクロワイヤータグ(直径0.2mm×長さ2mmの磁化しやすい金属片)を挿入し放流する活動を始めた。特別採捕数は、現在までに約15000個体、放流数は12000個体を超えた。
ウナギの飼育は校舎内の60cm水槽に60~80個体ずつ入れて行ったが、当初は水替えが不十分で水カビ病や白点病などの感染症で多くのウナギ稚魚を死なせた。特に2017年は有明海へのシラスウナギの来遊が多く、2016年の2倍以上の1600個体を特別採捕したが、約40%の稚魚を感染症で殺してしまった。この頃、死亡率を低下させるための実験を生徒たちと色々と試みていた。貴重なシラスウナギを使って色々な実験を行った結果、ウナギ水槽内での死亡率を低下させるためにクスノキ落葉を水槽に大量に入れる飼育法を見いだした。
クスノキ落葉を入れたウナギ水槽は、魚類の水槽特有の臭いも無く、水槽の内壁の汚れも減少し、これまで悩まされた魚類特有の感染症も発生しない。そればかりではなく、ウナギ稚魚の食欲も旺盛になり食べ残しもほとんど出ないことで清浄な水環境が維持され水替えすら必要なくなった。
私たちはウナギの飼育水槽にクスノキ落葉を大量に入れる飼育法を自然の恵みを最大限に利用することで得られた自然の恵みであると考えた。自然界は本来、持続可能なシステムを内在しており、私たちのチョットした工夫によって、この持続可能な水環境を創出し、水替えを必要としないことで私たちの労力は減少し年間5万リットルも水を節約することができるようになった。クスノキ落葉を入れるようになった2019年からのウナギの死亡率は7.4%だった。
伝習館高校在籍時は、なぜクスノキ落葉を入れると死亡率が低下するのか生徒たちと京都大学から水質の分析やウナギ水槽の細菌叢の解析など行って頂いて考察した。そのデータから、クスノキ落葉を入れるとウナギが排出するアンモニアをクスノキ落葉に付着していたある種の細菌が直接取り込んでアミノ酸を合成して増殖することが考えられた。それと同時にある種の細菌が有機物を分解し、水槽の清掃や水替えすら必要なくなり、水槽内の水環境は良好に維持された。クスノキ落葉を入れるだけでウナギ水槽の持続的な水環境を維持できることは、自然のシステムが持続可能性を持っていることのひとつの証明であると考えている。私たちは自然の恵みを利用したことで水替えすら必要のない手間いらずの飼育環境を手に入れることができた。
ウナギ水槽で飼育して7cm以上に成長したウナギは、年に4回定期的に飯江川(福岡県南部を東西に流れる1級河川)及び、柳川掘割と豊後高田市(市の協力を得て令和6年から地元の子供たちと放流)に放流した。山門高校のメインの放流場所は、飯江川で年間千個体近くウナギ稚魚を放流している。飯江川には石倉かごを設置して放流ウナギの追跡調査を行い、個体識別をした再捕獲ウナギのデータから飯江川でのウナギ稚魚の成長量も推定した。同時に、山門高校生と飯江川の河道の調査を行い、設置年代の異なる魚道が整備されていない可動式の堰を多数確認した。この可動堰の一部は、この地域に広がる水田の夏の灌漑用水として利用するために5月から10月まで締め切られているが、海水の侵入を防ぐために締め切られたままの堰も多数存在する。「これじゃウナギも上流に登れないだろう。」ところが、いったん豪雨時にはこれら全ての可動堰は開放されて降った雨が一気に有明海に流れ込む。私たちが使える真水は大地に降った雨だけなのにもったいない限りである。しかし、この可動堰は流域の農業用水の確保と豪雨災害の軽減のために整備されたことを考えると可動堰を撤廃してほしいとは言えない。飯江川の可動堰は地域の人々の命と農業を守るために設置されたからだ。
私たちにできることは400年前に持ち込まれてここで拡大を続けるモウソウチクの放置された竹林を伐採し、この地域の自然植生、照葉樹林の森を回復することである。放置された竹林は里山として利用された土地に広がり、土壌は吸水力を失い腐植層が痩せてしまった。令和2年7月豪雨災害でこの地域では何ヶ所も竹林が崩壊し土砂災害が発生した。
残された照葉樹林原生林の土壌の腐植層は、自重の3倍も吸水することができることを生徒と調べた。同時に調べた腐植層の濾過液の栄養塩類濃度は竹林土壌の2.6倍も大きかった。以上の理由で2022年から地域の人々の力を借りて竹林を精力的に伐採している。竹林伐採後、1年も経たないうちにエノキなどの鳥が種子を運んでできた森ができようとした。人が少しだけ手を加えることで自然本来の持続可能性を発揮し、豊かな森が再生されようとしている。これこそ繋がりを正常化することで得られた恵みであり、ワンヘルスであると考えている。私たちはこの森を「飯江川上流100年の森」と呼んでいる。令和6年6月、この森の伐採を手伝ってくれた地域のボランティア団体と一緒に私たちの想いを書いた記念碑を設置し、その除幕式を行った。除幕式にはみやま市長、福岡県議会議員、みやま市議会議員の皆様が出席して頂いた。私たちの想いが社会を動かしたことを実感した。
また、生徒はみやま市の環境講演会で、竹害に対する取組を発表したら、たくさんの市民の方から称賛の声と「チェーンソーを持って竹を切りに来るので一緒にやろう」など温かい声を頂いた。
遠回りになるかもしれないが、自然本来の力が発揮できるように私たちが少しだけ手を加えることがウナギの絶滅を食い止める唯一の方法だと思っている。そして、このことを理解してくれる生徒たちが持続可能な次の社会の枠組みを作ってくれることを信じている。山門高校に転勤後、福岡県及びみやま市がワンヘルスを推進し、私たちの活動は受け入れられ、地域と連携した活動へと発展した。
また、福岡県とみやま市のワンヘルス関係イベントへ山門高校Oneヘルスクラブの生徒が出演した。令和7年2月、福岡国際会議場で開催された第5回福岡県国際フォーラムでは私たちのポスター発表を服部福岡県知事や日本医師会会長横倉先生、松嶋みやま市長の他、多くの県議会議員の方々に聴いて頂いた。ステージ発表でもOneヘルスクラブの研究と活動を発表した。私たちの発表を聴いていただいた九州大学農学部の日下部宣宏教授から「九州大学農学部昆虫科学・新産業創生センターでは高校生と連携してワンヘルスについてのプロジェクトをしたいと考えている、連携するのなら山門高校しかないと考えている」と誘っていただき、令和7年4月から九州大学農学部との連携プロジェクトが動き出した。九州大学農学部の3人の先生にワンヘルスに関する異なる切り口で出前授業を行っていただき、7月21日九州大学で「ワンヘルス実現が導く生物多様性豊かな未来社会」~理想の未来社会を共創するワークショップ~と題してレゴブロックを使って、「私はこんな大人になりたい!」、「30年後の未来社会は?」、「30年後の未来社会に大人になったあなたを付け加えてください。」などの作業を個人でブロックを組み立て説明した。その後グループの皆が作った作品を合わせてひとつの街を作った。ワンヘルスは多様な立場の人を全て受け入れる。また、極めて未来志向である。このことを生徒たちは体験を通して理解することができ、理想の未来社会実現への目標を具体的に絞り込むことができた。最後に、理想の未来社会に近づくためにできることを発表した。
また、多くの発表の場には自分たちが飼育しているウナギ稚魚を持参し、人の健康と動物の健康と環境の健全性はひとつに繋いで考えることが必要であることを多くの市民に伝えた。
みやま市立瀬高小学校の教師のワンヘルス研修会でOneヘルスクラブの生徒が講師として招かれた。生徒たちは、ウナギ研究から分かったウナギ以外の多様な生物や環境との繋がりを正常化することで人も含めた生態系全体の持続性が維持されることを伝えた。従って、①命を中心に据えて考える②物と物の繋がりを大切にする、以上2つを考慮して行動することがワンヘルスの実現に繋がると教師に話した。私たちが育てたウナギ稚魚は、遊泳能力が高くなる7cm以上になれば飯江川、柳川掘割、豊後高田市の桂川、諫早市の本明川、信濃町の野尻湖に放流した。今年もすでに約700個体放流した。飯江川に放流する場合、みやま市立桜舞館小学校の児童と山川ほたる保存会(地域のボランティア団体)の協力の下、放流直前に放流ウナギの追跡調査調査を行い放流している。
令和6年11月、みやま市立桜舞館小学校でワンヘルスの発表会が開催された。日本医師会会長横倉先生、みやま市教育長、今までの関わりから誘いを受けて私が代表で登壇した。児童や生徒は元気いっぱいに独自のワンヘルスの取組を発表した。ワンヘルスは教育と相性が良く、命と色々な物との関わりを重視するワンヘルス教育を実践すると児童と生徒が元気になり、将来的に地域が活性化されると信じている。今後もみやま市や福岡県のワンヘルスの啓発と推進のために尽くしたいと思っている。
以上のような生徒の発表や研修会の講師などの経験から生徒自身が更に積極的に研究に取り組むようになり、今では環境改善やウナギの生態に関わる次の研究1~3の違った研究に取り組んでいる。
研究1:クスノキの落葉の効果で海水中での持続的な水環境が維持できるか。
人工海水にクスノキ落葉を水面が隠れるほど投入してイソガニ9個体を飼育した。十分なエアレーションをして1日に2回約3gずつ冷凍アカムシを与えた。実験期間中は毎日、気温、臭い、pH、塩分濃度、硝酸塩濃度、アンモニア濃度を測定した。1ヶ月後にイソガニは8個体生き残り、実験水槽の臭いや沈殿物も無かった。その後、同様に人工海水を使った実験を継続している。この結果、私たちが発見した水槽にクスノキ落葉を大量に入れる水環境の維持法は、海水中でも効果がありイソガニは水替え無しでも海水中で生き続けることができると考えられる。
研究2:昨年に引き続き栄養塩溶液にウナギ稚魚が集合性を持つのか、追加実験を行い考察を深めている。昨年同様にウナギ稚魚は栄養塩類溶液に集合性を持つことが分かった。また、栄養塩類溶液の濃度を横軸、集合したウナギの個体数を縦軸に表すと美しい相関曲線を得ることができた。また、栄養塩溶液に興味を示さない個体がいたことからウナギ稚魚は、栄養塩類を好む個体、好まない個体など性格レベルでの遺伝的多様性が大きいのではないかという仮説を立てた。この仮説が正しければ今まで謎とされていたウナギの稚魚が川を遡上し上流の森で成長する個体がいることも説明ができる。森の腐植層で栄養塩類が作られることは私たちの令和6年の研究で分かっており、栄養塩類に全く興味を持たない個体は海や汽水域で成長し、栄養塩類に興味を持ち寄ってくる個体は川や用水路で成長する。栄養塩類に強い集合性を持つ個体は川の上流の森に遡上しゆっくりと成長する。このように、嗜好性の違いで成長の場を変えるのであれば、豊かな森の腐植層が生物多様性を維持し、ウナギの絶滅を回避するために貢献していることも理解できる。そればかりではない。ニホンウナギの産卵場所は貧栄養の西マリアナ海嶺周辺海域で、ウナギの成長の場は栄養塩濃度が高い温帯域の沿岸である。このことは、今まで誰も解明することができなかった、熱帯の海で生まれて温帯の沿岸と陸水で成長するウナギの大回遊の謎を解く鍵にも繋がる。
研究3:フルボ酸溶液はウナギの健康にどのような影響を与えているか。フルボ酸は、腐植物質のフミン酸、ヒューミンのうち分子量が最も小さな有機物で、近年健康や農作物への良好な効果があるとして抽出法や効能に関する多くの特許が出願されている。フルボ酸は、一般に森の腐植層で長い年月をかけてリグニンやその他の有機物を細菌が分解し、作られるとされている。私たちは、(株)TSK(京大発ベンチャー企業)が鉄触媒を利用して短期間で作った鉄フルボ酸(TS-01)を様々な濃度でウナギ水槽に投入し、5ヶ月間ウナギ稚魚50個体の成育状況を観察した。実験中、温度、pH、硝酸イオン濃度、アンモニア濃度を測定し、十分なエアレーションを行いエサは1日に2回、冷凍アカムシを1.4g与えた。その結果、実験初期に死亡した個体はいるものの、実験期間中水カビ病や白点病などの魚類の感染症にかかった個体はいなかった。初期死亡個体は、どれも餌を食べた形跡がなく、体長が50~60mmの川に遡上したばかりの個体であると考えられた。実験は令和7年5月1日に開始し、4月28日と29日に特別採捕した279個体のうち任意に200個体を選んで行った。この採捕時期には、約1/3が新規に川を遡上してきた若い個体で、残りの個体は矢部川の潮止め堰下流で餌を食べて60mm以上まで成長した個体で背骨には黒い色素が観察された。私たちは、死亡原因を落葉などで隠れることができない環境で飼育したためにストレスで餌を食べることができなかったのではないかと考えた。つまり、フルボ酸は何らかの作用でウナギ稚魚の感染症を抑制することが考えられる。生き残ったウナギは餌をよく食べて健康である。
生徒たちは、日夜実験と考察を行い、いきいきと命と向き合いウナギを育てている。
REPORT
🎥活動PR動画
✨活動PR資料
【活動による成果・効果または活動によって今後期待できること】
生徒が日々のウナギ研究に積極的に向き合い、自分たちで納得できる結論を得ることができた。このことから更に生徒の積極性が向上し、楽しそうに活動をしている。この生徒たちが様々な機会で発表するウナギの絶滅を回避するためにワンヘルスの理念が必要であるということは、福岡県とみやま市が推進するワンヘルスの啓発と推進に貢献している。また、野生生物の多様なニッチを維持するために生態系多様性を保存する効果に繋がる。私たちの活動はみやま市の小中学校でも発表しており、子供たちの自然観の育成にも効果がある。
私たちのウナギの放流と竹林の伐採活動は、市民の方々の協力を得て実践することができた。これは、科学的なエビデンスも備えているため市民の方々への説得力が大きく、たくさんの協力を得ることができた。特筆すべきことは、地域のボランティア団体、山川ほたる保存会の協力を得ることができたことで、竹林の伐採や桜舞館小学校とのウナギ稚魚の放流がスムーズに行えたことである。その他にも、竹林の伐採はみやま市のたくさんの皆様に協力を頂き、これからも精力的に行いたいと考えている。近頃頻繁に集中豪雨の影響で日本中の竹林で土砂災害が発生している。今年の豪雨でもニュースで竹林の崩壊現場が放映された。竹林の土壌は吸水力が小さく地下茎が地表付近を水平に広がり分布を拡大する。そのことで、傾斜地の竹林は豪雨時に土砂災害が起こりやすい。私たちのこの取組が日本中の傾斜地の竹林を伐採し、広葉樹の森に変えるムーブメントを引き起こすことを願っている。古より、森の文化が私たちの生活を支えていると言う考えを持つ日本人には、遺伝子の奥底に眠っている森と共存する生活の在り方をもう一度呼び覚まして、持続可能な社会の枠組を形成したいと考えている。
今年4月に「森は海の恋人」の畠山重篤さんが永眠された。畠山さんの意志を継ぐ若い世代がいることで、少しでもはなむけになるのではと思っている。
また、高校でのウナギ研究は、専門性の問題や特別採捕許可の問題のため組織的に行うことが難しいが、山門高校では校長や同窓会の理解が得られ、たくさんの教師の協力の下、組織的にウナギ研究が行われ私の定年後も研究が継続されようとしている。
【アピールポイント(活動において特に工夫したこと、注意・注目したことなど)】
○令和5年12月からニホンウナギは特定水産動植物に指定され、違法漁業に対する罰則が重くなり、13cm以下のシラスウナギの採捕の許可を得るのは厳しくなったが、10年間のニホンウナギの保護活動の成果で私たちは今まで通り許可を得ることができた。
○ニホンウナギの生育環境を保全するために、川の上流域の環境改善が必要であることを上流域の原生林の土壌調査を行い腐植層の吸水力や栄養塩類の生産能力の高さを示すデータを取ることで、竹林伐採に協力していただける人数が増えた。今後も活動の規模を拡大したい。また、むやみに竹林伐採後に植樹するのではなく鳥が運んだ種子やホ乳類が運んだ種子からの発芽を待って潜在自然植生に近づけることで、より自然に近い樹種からなる森を作ろうと努力している。このことで、森は野生生物(ホ乳類、鳥類、土壌生物、菌根菌、細菌、キノコやカビなど)の生息の場所と生息環境を与えている。また、上記の野生生物は、森の腐植層などの形成に貢献していること。このことをワンヘルスの理念に基づいて、生徒が様々な発表会で発表し、多くの人へ自然環境と生物の双方向の恩恵があることを啓発している。勿論、豊かな森の腐植層が形成されることで、土砂災害の防止と川の氾濫防止(防災)、夏の農業用水の確保(食料生産、経済的安定)など人間にも多大な恩恵がもたらされることを生徒は発表している。
○私たちが飼育するウナギの水槽は、クスノキ落葉を入れることで水替えのいらない持続可能な環境が維持されている。このことで、水の節約にもなるが更に重要なことは、自然本来の持続可能なシステムをウナギ水槽で表現していることである。このウナギ水槽に隠された持続可能なシステムは、海水でも同様の効果を得ることができたので、今後、更に多くの人たちに注目されると考えている。
○稚ウナギが栄養塩類溶液に集合性を持つことが実験から明らかになった。この事実から上流の森で作られる栄養塩にウナギ稚魚が引き寄せられて川を遡上するという仮説を提唱した。ウナギが川を遡上するしくみはまだ誰も分かっていない。また、ウナギは熱帯の海(西マリアナ海嶺、グアム島の近く)で産卵し、北赤道海流、黒潮と海流にのって北上し温帯の沿岸や川を上って成長し、また熱帯の海に帰り一生を終える。この大回遊のしくみは温帯域の森から栄養塩類が供給され川を下って海岸まで運ばれるのであれば、栄養塩類に引き寄せられ温帯の沿岸にたどり着くという大回遊のヒントを得ることにも繋がる。高校生のウナギ研究が、これまで謎とされていたウナギの生態を解明する手がかりになるかもしれない。
○現在環境を改善する物質としてフルボ酸が注目されている。フルボ酸に関する特許の出願数からもその注目度が分かる。またフルボ酸は森の土壌で長い年月をかけて形成されるとされている。私たちは、京大発ベンチャー企業が開発した鉄触媒を使ったフルボ酸を提供していただき、フルボ酸がウナギの健康にどのような影響があるか試験した。その結果、水替え無しでも4.5ヶ月間、水槽でミズカビ病や白点病などの感染症にかからなかったことを確認した。また、フルボ酸添加ウナギ水槽の細菌叢の調査(企業に依頼)でも病原性細菌が認められなかった。このように企業とも連携を行っている。
○できる限り生徒の発表の場を増やし、自然界の非生物的環境と生物の双方向の関係性を正常に戻すことで人、動物、環境の全てが恩恵を及ぼし合うことを皆様に分かっていただくことで持続可能な社会の枠組を形成するために尽くしているつもりである。


























