【活動内容】
かつては木曽川の河原に多く生育していたカワラサイコ。愛知県では絶滅危惧Ⅱ類に指定され、2015年の国土交通省の調査までは確認されていました。私たちは、愛知県で確認できなくなったカワラサイコを2024年5月に江南市を流れる木曽川の南派川の河原で発見し、生育地と生育地域外(学校内)での保全活動と地域での認知度を高めるための広報活動を始めた。
私たちは、カワラサイコの生育地の保全活動として、令和6年5月以降、月に1回は南派川の河川敷へ行き、カワラサイコの観察とオオキンケイギクの駆除活動を継続している。
カワラサイコの生育地域外の保全活動としては、令和7年2月に育苗ポットに種を蒔き、4月に木質化したカワラサイコの根を採取し、プランターに移植した。6月23日には、生育地域外である学校内のプランターで初めてカワラサイコの花を咲かせることが出来た。また、4月に蒔いたカワラナデシコも7月28日に初めて花が咲いた。カワラサイコやカワラナデシコの生育地域外での栽培が可能であることから、これらを校内の花壇に移植し、カワラ姉妹の楽園づくりの足掛かりとしたい。
カワラサイコの保護とオオキンケイギクの駆除の必要性を訴える広報活動においては、7月24日と30日に株式会社東海理化と連携し、大口北小学校で大口北児童クラブの子供たちに向けて、環境学習プログラムを実施した。身近な外来生物のクイズを出題し、生命力の強いオオキンケイギクやミシシッピアカミミガメ等の外来生物が在来生物を絶滅の危機に追いやっていることを紹介した。また、特定外来生物であるオオキンケイギクの花びらを使い、缶バッチやしおり作りを行い、子供たちに外来生物の駆除の必要性と在来生物の保護の必要性を理解してもらえた。
REPORT
✨活動PR資料
【活動による成果・効果または活動によって今後期待できること】
カワラサイコの保護とオオキンケイギクの駆除の必要性を訴えるためのアンケート調査を4月25日と30日は江南市役所、4月26日は江南市の曼陀羅寺でのこうなん藤まつり、5月24日、25日は愛・地球博記念公園での愛・地球博20祭、6月7日は江南市の音楽寺でのあじさい祭りで実施した。
昨年度の地域別アンケート調査ではオオキンケイギクの認知度は江南市のみが50%を超えていたが、今年度は、江南市に加え、犬山市・大口町・扶桑町・一宮市の認知度も50%を超えていた。また、年代別アンケート調査では昨年同様、70歳以上の認知度が一番高く、年齢が下がるにつれ認知度も低くなっていた。アンケート調査と同時に行う広報活動により、若い世代にもカワラサイコの保護とオオキンケイギクの駆除の必要性を知ってもらうことができた。また、児童クラブの子供たちやイオンモールでの缶バッチやしおりの作成等のイベントにより、子供たちの認知度を高めるための広報活動を行おことができる。
また、「カワラ姉妹の楽園」を市役所の花壇や公園の花壇等に作ることにより、大勢の人たちに本物の「花」を見ていただき、在来植物の保護の必要性を認知してもらうことができる。
【アピールポイント(活動において特に工夫したこと、注意・注目したことなど)】
・子供たちが、楽しみながら環境活動について学ぶことができる内容にする。また、子供向けのプレゼンテーションでは、クイズを取り入れたり、フリガナをつけたりする等の工夫をした。
・地域との連携を図ることを心掛け、江南市や名古屋市からご支援をいただき、地域での広報活動とアンケート調査に力を入れた。また、地元の企業(イオンモール株式会社、リンナイ株式会社、株式会社東海理化、エスペックミック株式会社等)との連携を図り、私たちの活動の発表の場を提供していただいたり、オオキンケイギクの駆除活動や在来植物の保護活動を一緒におこなっていただいたりした。学習会も開催していただき、環境活動、特に陸の豊かさを守ることの重要性を私たちは学び、市民や子供たちに伝えることができた。
・私たちは、カワラサイコやカワラナデシコ、カワラマツバ、カワラヨモギを南派川の河川敷で確認した。これらの在来植物の校内での栽培に挑戦し、校内の花壇に「カワラ姉妹の楽園」を作りたい。
・認知度を高めるアンケート調査を行った時に、環境省からいただいたチラシや私たちが広報用に作ったポケットティッシュを配布して、オオキンケイギクの駆除の必要性とカワラサイコ等の在来植物の保護の必要性を訴えた。


























