学校名:豊田市立滝脇小学校
①「知る活動」により、子どもたちは楽しみながら野鳥について学び、興味をもって活動に取り組むことができた。土壌生物調査を行ったことで生物多様性について考えるきっかけとなり、学んだことをまとめ、情報を発信したいという子どもたちの意欲が高まった。
②「守る活動」の給餌活動(低学年)では、給餌して食べた餌の種類や量を調査し、話し合った。低学年らしい気付きから発想したことを実践することができた。カラ類営巣調査(高学年)では、調査結果を考察する際、科学的根拠を基に話し合った。話し合いから出た様々な気付きや疑問を、今後の課題として設定し、課題解決に向けて主体的に取り組むことで学びの深化が期待できる。
③「広げる活動」のツバメ調査(中学年)では、地域を巻き込んだ調査活動により、地域住民への啓発につながった。また、「営巣調査を学校周辺から地域へと広げたい」という個人の課題追究が実践化され、活動を発展させることができた。
① 森を知り、森に働きかけ、森と共に生きる地域づくり
学校周辺の森の特徴(土壌、自生する樹木・植物、生き物)を調べる活動を広げていくことで、滝脇の森の特徴を学ぶ。そして、滝脇の森に集う野鳥をはじめとする野生生物や植物が生息しやすい環境はどのようなものかを考え、学校・地域・ボランティア団体(つばさと根っこの会)との協働で環境整備を行っていくことで、滝脇の森と共に生きる地域づくりの一端を担いたい。
② 自然との共存をめざす(SDGsの視点をもって)
今まではカラ類をはじめとする野鳥の生態とその保護を目的として活動してきた。カラ類にとって害獣であるカラスやヘビたちも、滝脇の自然の一部であるという視点を持つことが大切だと考えている。ごみ(食品)が増えたことによるカラスの増加、地球温暖化によるヘビの生育期間の変化などが野鳥に大きな影響を及ぼしていることが分かってきた。地域や自分たちでできる、地球・地域にやさしい生活の仕方を考え、自然と共存するためのスタイルを考えていきたい。
③ 野鳥(カラ類・ツバメ)の生態調査のデータベース化
長い間調査してきている、カラ類の営巣調査と地域全戸へのツバメの営巣調査のデータを今後も蓄積していくことで、滝脇に生息する野鳥の特徴をまとめていく