もどる



中国の保護活動
中国では1981年に7羽が再発見されてから、営巣地の監視・保護、エサ場の確保、人工飼育での繁殖など研究・増殖に取り組んでいます。野生の個体は、陝西省(せんせいしょう)南部の洋県(ようけん)とその周辺に生息しています。また、陝西トキ救護飼養センター(洋県)、陝西省珍稀野生動物救護飼養研究センター(周至)、北京動物園(北京)などで人工飼育され、野生と飼育のトキをあわせて約1,800羽になりました(2010年10月)

野生のトキは、繁殖期と7月〜10月にかけては活動範囲が広いため、その活動範囲内の道路や集落に看板を立てトキが保護鳥であることをアピールしたり、陜西省の愛鳥週間(4月11〜17日)にパンフレットやビデオを使って小学生向けのキャンペーンを行うなど、国民に普及啓発活動を行っています。

問題となっていること
・エサ場の不足
トキの生息に必要な水田が減り、さらに冬には水田を麦畑にしてしまうためエサ場が不足してしまいます。また、エサを購入するための資金の負担が増加しています。

・生息環境保護のための規制
繁殖期から10月にかけてトキの活動範囲は、漢中地区の3,000平方kmの広範囲にわたるので、生息環境保護のための規制をこの地域全体に適用するのが難しい。

・水質の悪化
農薬による水質の悪化で、トキの活動範囲内の水生生物が減っています。

 

中国トキ保護支援活動
中国トキ保護支援基金
中国に生息する野生のトキや人工飼育の活動を支援するため、1995年に「中国トキ保護支援基金」を創設し、みなさまからのご寄附をお願いしています。寄附金は、「野生トキの調査・研究のための機材の購入」「人工飼育施設の維持・拡充」「飼育機器(ふ卵器、育雛器、監視カメラ、レントゲンなど)の購入」「エサのドジョウの購入」「繁殖地、エサ場など生息環境の改善」などに使われます。

 
中国トキ保護観察団
中国トキ保護観察団を、毎年繁殖期後に実施しています。この観察団は、陝西省野生動物保護協会の特別な協力のもと、ねぐらや採餌場での野生のトキの観察、保護・救護施設を訪問し人工飼育されているトキの見学などを行っています。大空を群れで飛ぶトキの姿は必見です!
また、野生トキの生息する地域の小学校を訪問し、子どもたちとのふれあいや、有名な史跡や博物館の見学など、中国の歴史や文化にふれる内容も含まれています。 どなたでも楽しんでご参加いただけます。

 観察団2011 参加者募集について


 


観察団2010・報告
9月10日(金)〜16日(木)の日程で、中国トキ保護観察団を実施しました。寧陝(ねいせい)県トキ野生放鳥地区や洋県草覇のねぐら、周辺の水田などで野生のトキを観察した他、陝西トキ救護飼養センターを視察し、飼育されているトキを見学しました。また、洋県の地元小学校を訪問し、児童・先生から貴重な体験、意見を聞くことができました。
現在、中国におけるトキの個体数は、野生と人工飼育をあわせ約1,800羽と考えられています。

トキってどんな鳥?
和名: トキ(朱鷺,鴇)
学名: Nipponia nippon
全長: 約75cm
翼を広げた大きさ:約140cm

保護指定: 特別天然記念物(1952)、国際保護鳥(1960)、環境省レッドリストEW(野生絶滅)、種の保存法に基づく「国内希少野生動植物種」(1992)、ワシントン条約・附属書Iに掲載

姿: 全体が淡い桃紅色(朱鷺色)で後頭部に房状の冠羽がある。顔は皮膚が露出していて赤い。湾曲したくちばしは黒っぽく、先端は赤色。繁殖期には頭、背、翼が灰黒色になる。

生活など: 山間の水田、小川、溜め池などで見られていた。泥や水の中にくちばしを差し込み小動物を食べるが、草地や田畑でわらたばなどをひっくり返して昆虫類を食べることもある。大木の樹上に枝を組んで営巣する。ねぐらも樹上。繁殖期以外は群をつくっていることが多い。

かつては日本のほか、ロシア・ウスリー地方、中国・朝鮮半島などユーラシア大陸東部にも分布していました。日本では、明治以降狩猟により個体数が激減し、戦後は生息地の開発や農薬によるエサである小動物の減少などによってさらに減っていきました。

1952年、特別天然記念物に指定されましたが個体数の減少は止まらず、1970年には能登地方に残っていた1羽が捕獲され本州では姿を消しました。その後、1981年に佐渡に残っていた5羽が捕獲され人工繁殖が試みられましたが、個体数の増加はなりませんでした。

現在、佐渡トキ保護センター・野生復帰ステーション・多摩動物公園で153羽が飼育されています。また、新潟県佐渡島で試験放鳥が行われ、2008年には10羽、2009年には19羽が野生に放されました。環境省は、2015年までに佐渡で60羽を野生に定着させることを目指しています。


【トキ関連リンク】
環境省トキ情報
野生復帰ステーション
佐渡トキ保護センター
環境新潟(新潟県)


〒166-0012 東京都杉並区和田3-54-5 第10田中ビル3F  map
TEL.03-5378-5691 FAX.03-5378-5693 
E-mail.webmaster@jspb.org

page top