■年のはじめに 会長 森 幸男

明けましておめでとうございます。
会員各位をはじめ関係の皆さま方には、昨年1年間、多大なご支援、ご指導を賜りありがとうございました。心から厚く御礼申し上げます。
まず最初に、昨年の当連盟の主な活動を振り返って見ますと、最大の行事であります愛鳥週間「全国野鳥保護のつどい」につきましては、5月に常陸宮同妃殿下のご臨席の下、環境省、愛知県との共催により、瀬戸市において第61回大会が開催され、自然と共生する知恵を学び、残された自然を次世代に伝えることの重要性を全国に発信しました。
また、学校の児童・生徒を主たる対象に愛鳥思想、自然保護思想の涵養を目的として、毎年開催しております「愛鳥週間用ポスター原画コンクール」及び「全国野生生物保護実績発表大会」につきましても全国から多数の参加をいただいて実施することができました。
次に、昨年の鳥類保護に関する動向を見ますと、絶滅の恐れのある鳥類の野生復帰事業が順調に進められました。コウノトリについては、一昨年に自然放鳥された個体の番いからヒナが生まれ、巣立ちが確認されました。
また、トキについても、日中協力を基盤に、平成20年度における佐渡島での放鳥を目指して本格的な準備が着々と進められているほか、トキの野生復帰に不可欠な生息環境づくりに関して、地域の人々の積極的な参加と協力の輪が広がっているという誠に心強い動きがあります。
しかし、一方ではヤンバルクイナの生息数が20年前の半数以下の約700羽に減少していることやイヌワシの繁殖率が低下していることが指摘されており、さらに、近年、愛玩飼養のために輸入されたガビチョウ、ソウシチョウを始めとする外来鳥が自然界で繁殖し、在来鳥の生息への影響が懸念されているなど、希少種の保護だけでなく、生物多様性の保全の観点からの保護対策が必要な状況になっております。
このようなことを踏まえながら、連盟におきましては、本年も鳥類保護を推進するための調査研究を積極的に実施していきたいと考えております。具体的には、絶滅の恐れのある猛禽類に関し、イヌワシやクマタカの保護指針に関する調査を進めるほか、外来鳥についてもワカケホンセイインコなどの生息情報等の収集や生態調査研究の充実を図ることとしております。また、風力発電施設によるバード・ストライクなど猛禽類を始めとする鳥類への影響を回避するための基礎的調査にも取り組むこととしており、これらの成果を鳥類保護に役立てて参りたいと考えております。
また、地球温暖化による生物への影響が懸念される中、鳥類の生息状況の変化を把握していくことが、環境変化による鳥類への影響を最小限にする上で有効と考えられるため、専門委員の協力を得て全国的なモニタリング調査を実施することにしております。
一方、今年も公益法人の経営環境は厳しいものとなることが予想されます。国や地方の財政が抑制基調にありますほか、国の委託事業等の契約形態の見直しが一層進行していくことも予想されます。また、これまで準備が進められてきた公益法人制度改革がいよいよ本年度末から本格的にスタートすることになりますので、これに対応して連盟の運営面や体制面での整備を始めていくことも必要になるものと思われます。
以上見てまいりましたように、私ども連盟が抱える課題は広汎かつ複雑にわたり、しかも社会情勢の変化に適切に対応していくことが求められております。そのため、支部や専門委員の皆さまとの連携も強化しながら、経営体質の強化と各種の事業活動の積極的な展開に努めてまいりたいと考えております。
最後になりましたが、連盟事業に対するますますのご支援、ご指導をお願いしますとともに、皆さまの方のご健勝を心からお祈り申し上げます。

初心者に向けたバードウォッチングなども実施します
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